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まんがばか外篇

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      l ,=!  l  ///    ///l l   ねんがんのBJ第4巻初期版をてにいれたぞ!
      l ヾ! ', l    ヽ_フ   l l
      |  ヽヽヽ        //
      l    ヾ≧ , __ , イ〃
      li   (´`)l {ニ0ニ}、 |_"____
      li   /l, l└ タl」/l´  BJ4  `l
      リヽ/ l l__ ./  |_________|
       ,/  L__[]っ /      / 


これが一部マニアの間では有名な、旧チャンコミ版ブラック・ジャック第4巻の初期バージョン。

「植物人間」というタイトルの話が掲載されている版である。「植物人間」は版が新しくなると何故か掲載されなくなり、代わりに「からだが石に」という話に差し替えられてしまっている。目次を並べてみるとはっきりする。


左が初期版(昭和50年8月5日発行の第5版)、右が最近の版(平成12年12月30日発行の第108版)の目次。第37話が差し替えられているのが分かる。


ついでに、奥付も見てみると、こんな感じ。


「植物人間」は幻の封印作品と呼ばれており、版が新しくなって不掲載になった後は、どの単行本にも収められていない。愛蔵版、文庫版はおろか、手塚漫画全集にすら載っていないのだ。したがって、「植物人間」を読むためには、こうやって初期版のチャンコミを手に入れるしかない。今回、念願かなってようやく手に入れられた。《四桁》円で購入。

これで、俺がブラック・ジャックで読んでないのは、「快楽の座」(一度も単行本に収録されたことのない、まさに幻の作品)と、単行本収録の際に改訂されてしまった「指」「ある監督の記録」の改訂前バージョンだけになった。


ちなみに、初期版と最近版を比較してみると、他にもいろいろ変化が見てとれる。


「しずむ女」上:初期版p.30、下:最近版p.30



「目撃者」左:初期版p.137、右:最近版p.137

……これらは、いわゆる差別語対策の一環であるといえる。他箇所では、「気が狂う」→「気が違える」なんかも見られる。



「赤ちゃんのバラード」左:初期版p.146、右:最近版p.146

……これはw いわゆる死語。“BG”はBusiness Girlの略語、今で言うところの“OL”、Office Ladyに当たる言葉である。まあ、さすがに現代人にはイミフだろうから、ちゃんと“OL”に修正してあるw


こんな風に、微妙な問題を孕んでいる表現はやたらと修正されているのだが、


「2人のジャン」最近版p.101

誤字は直っていないわけで。


なお、ブラック・ジャック封印作品については以下の本が詳しいし、面白い。参照のこと。

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)