役割語研究の展開
そういえば、コレが出た。
- 作者: 金水敏
- 出版社/メーカー: くろしお出版
- 発売日: 2011/05/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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目次
導入(金水 敏)第1部 キャラクタをめぐって
1 現代日本語の役割語と発話キャラクタ(金水 敏)
2 キャラクタは文法をどこまで変えるか?(定延利之)
3 役割語のエコロジー ―他人キャラとコンテクストの関係―(山口治彦)第2部 教育と役割語
4 韓国の教科書における役割語の役割 ―「生きた日本語」を教えるバーチャルリアリティ―(恩塚千代)
5 役割語を主題とした日韓翻訳の実践 ―課題遂行型の翻訳活動を通しての気づきとスキル向上―(鄭 惠先)第3部 外国語と役割語
6 ウサイン・ボルトの“ I ”は、なぜ「オレ」と訳されるのか ―スポーツ放送の「役割語」―(太田眞希恵)
7 要素に注目した役割語対照研究 ―「キャラ語尾」は通言語的なりうるか―(金田純平)
8 コミック翻訳を通じた役割語の創造 ―ドイツ語史研究の視点から―(細川裕史)第4部 さまざまな役割語
9 『風の谷のナウシカ』と役割語 ―映像翻訳論覚書―(米井力也)
10 「沖縄人」表象と役割語 ―語尾表現「さ」(「さぁ」)から考える―(本浜秀彦)
11 役割語としての「幼児語」とその周辺(岡崎友子・南侑里)
12 役割語としての片言日本語 ―西洋人キャラクタを中心に―(依田恵美)
13 大阪大学卒業論文より(2002〜2010)(金水 敏他)第5部 ツンデレをめぐって
14 役割語としてのツンデレ表現 ―「常用性」の有無に着目して―(西田隆政)
15 ツンデレ属性における言語表現の特徴 ―ツンデレ表現ケーススタディ―(冨樫純一)
編者である金水センセを中心とした方々のご尽力により、壮大な一冊となっております。ぜひ読むべし。まさか、ツンデレで独立した部が出来上がってるとは……。あと、表紙をはじめて見たときには、画面にお茶吹いたw
これで、ようやくというか望外というか、当ブログのツンデレ言語論が論文化されたわけで、まあ、一区切りついたかなって感じ。ツンデレ言語研究において、オレが大目標として掲げていた(?)「金水敏と釘宮理恵を参考文献で並べる」ことが達成されたので良しとしよう。……研究内容はどうでもいいのか?
もちろん、今後も考えていかなきゃいけない課題は山程あるので、がんばっていきます。