エネーチケー
一週間前の記事だけど。朝日新聞より。
話し言葉、「ニホン」が「ニッポン」に圧勝 国立国語研
例えば「日本」単独ではニホンが96%に達し、複合語でも「日本一」「日本代表」を除くと「ニッポン率」は数%止まりだった。
NHKは「エヌエチケー」が70%で、「エネーチケー」(13%)、「エヌエッチケー」(5%)と続き、正しいとされる発音「エヌエイチケー」はわずか3%だった。
おー、確かに「エネーチケー」だ。エネチケー教育。でも、NHKのアナウンサーは「エヌエイチケー」と言ってるような気がする。
これがどんな調査から得られたのかというと、
……あー、「話し言葉コーパス」っすかー……。これ使っても(一般の人が思ってるような)話し言葉の実態は浮かび上がってこないと思う。国研*1のサイトを見てみると、「話し言葉コーパス」の内容は、
総数3302講演。約90%はモノローグ音声、残り約10%は、対話、朗読、再朗読の音声
とある。これが何を意味するかは推して知るべし。モノローグだけじゃ、(あくまでも一般の人が思ってるような)話し言葉の実態は完全には見えてこない。だから、
という認識は必ずしも正確とはいえないのだ。講演や学会発表で用いられる日本語の特徴として挙げるならいいかもしれないが、日本語の話し言葉全般の特徴として捉えられるとなると、ちょと違うかなって感じ。
まあ、「話し言葉」の定義次第なんだけど、一般の人は使われてる資料の性質・性格まで見ないから、朝日新聞の記事だけだといろいろと誤解するような気がするよ。