ネ言 negen

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たまには読書

年末年始に読んだ本。

脳のなかの幽霊、ふたたび 見えてきた心のしくみ

脳のなかの幽霊、ふたたび 見えてきた心のしくみ


なんか、自分が言語学を、そして感動詞を研究してる意味っつーのが何となく分かった一冊。

本のテーマはいわゆる「脳」で、症候群で、神経科学なのだが、途中の章で言語と脳の関係を取り上げている。おもしろかった。現象そのもののおもしろさ、奇妙さは前著である『脳のなかの幽霊』と併せて読むと、非常に興味深いものがある*1。また、分析手法、方法論、推論過程が(ある意味で)トリッキーだけど、納得のいくものがある。

感動詞ってのは、文法であって文法でないような、位置付けが微妙なもので、その意味や機能を考える上ではどこかで「頭の中の処理」に触れる必要がある。まあ、文法そのものもどこかで「頭の中の処理」とつながるんだけど、感動詞はそのつながりが濃い*2

自分自身(の研究)にこんな意識があるからこそ、この本はおもしろく読めたのだ。

*1:現象の観察に関しては前著のほうが詳細に書いてある。

*2:というより、その方向性で研究しないと行き詰まってしまうってのが現状。