自動車ショー歌 翻訳編
The Prodigy "Spitfire" → 一青窈 "もらい泣き" → STING "Shape of My Heart" → 小林旭 "自動車ショー歌" と続く僕の素敵なiPod。いやはや、雑食だのう。
さて。前回の続きで「自動車ショー歌」ネタ。今回はこの歌詞の語呂合わせ部分をちゃんとした日本語に翻訳してみようと思う。
あの娘をペットにしたくって
→いわゆる愛玩動物の意味の「ペット」だろう。現代語風に言えば、「俺の可愛い子猫ちゃん」みたいな感じか。
ニッサンするのは
→「日参」。ある目的のために毎日同じ場所に通い続けること。
パッカード
→これが難問。「日参するのは」に続く形で、なおかつ意味が通らなくてはいけない。パラグラフ全体の文脈は、要は、飲み屋のお姉ちゃんと仲良くなりたいってこと。それも踏まえると、「馬鹿だけど」と解釈するのが妥当か。
骨のずいまでシボレーで
→「惚れて」。
あとでひじてつクラウンさ
→「食らう」。
ジャガジャガのむのも
→「ジャンジャン」。ここら辺で、飲み屋、お姉ちゃんという文脈が読み取れるだろう。
フォドフォドに
→「ほどほど」。
ここらで止めてもいいコロナ
→「頃だ」。
ビュックりするほど
→「ビックリ」。これは簡単。
タウナスで
→語呂的に近いのは「タフネス」だと思うが、「タフガイ」でもいいような気がする。
おまけに心臓がデボネアで
→「デカい」か? 「肝っ玉が大きい」ってな意味だろう。
おやマアキュリーな人だこと
→前半は感動詞の「まあ」。後半は解釈が難しいところだが、「キュート」が合っているような気がする。二つの単語にまたがっているのが珍しい。
てなてなおだてにすぐルノー
→「乗る」。
オペルオペルはもうお止し
→最難問。つーか、分かんねー。オペルが繰り返されていることから、擬音語・擬態語の類ではないかと想像できるのだが……。オッペケペー?
あんまりコルトじゃ身がもたぬ
→「凝る」でいいんじゃないかと。お姉ちゃんに夢中になって貢いでばっかりだと身が持たないよ、と。そういう意味かと。
あなたは私のブルーバード
→ここは語呂合わせではなく、意味で解釈して「青い鳥」。幸せを運んでくれる。
ミンクス買うよの約束を
→「ミンク」のコートだな。
キャロルと忘れて
→「コロッと」。「コロリ」でも可。
ダットサン
→なかなかの難問。ここは「脱兎のごとく逃げ去った」と解釈すべき。「脱兎」の部分だけ語呂合わせした形だね。
こんど逢ったらコンテッサ
→これも難問。次の「とっちめちゃおう」との類推で、「こてんぱん」とすると自然になるか?
とっちめちゃおうとマツダけど
→「待った」。簡単。
逢えばやっぱりオースチン
→おそらく二番目に難しい問題。答えはズバリ、「おお! 好き!」だ。これ以外に解釈のしようがない。文脈的にも、「とっちめようと待っていたけれど、顔を見たらやっぱり許しちゃう(はあと」となるので、「好き」の解釈で間違いない。
ベンツに
→「ベンチ」。
グロリアねころんで
→「ゴロリと」。「ゴロンと」でも可。
ベレットするなよ
→「デレッと」。
ヒルマンから
→「昼間」。ここら辺は簡単ですな。
それでは試験にクライスラー
→難問。「(赤点を)食らってしまう」か、「遅刻する」のいずれかと思われる。「試験に」のニ格から考えると「遅刻する」のほうが近いか?
鐘がなるなるリンカーンと
→「キーンコーンカーンコーン」。学校のチャイムの音なので、それに類する擬音語なら何でもいい。
ワーゲンうちだよ
→「若い」。あるいは長母音化した「若え」。
色恋を忘れて勉強セドリック
→語呂合わせに忠実に従うとすると、「しないとね」がもっとも近いか。これに似たモダリティ形式なら何でもいいと思うけど。「しなければならん」とか「せにゃあかん」とか。