ネ言 negen

たいしたことは書きません

読むのがツラい

 「400字以上」は苦痛、電子書籍を購入しない理由トップは「読みにくい」 (Japan.internet.com)

「読みにくい」という理由に関連して、PC などのモニターで長い文章を読むとき、どの程度から苦痛を感じるか尋ねてみた。それによると、もっとも多かったのは「400字以上」で33.7%、続いて「800字以上」(18.0%)、「1,000字以上」(8.3%)、「100字以上」(7.7%)という結果になった。「特に苦痛は感じない」は12.7%で、「わからない」は19.7%だった。

モニター越しの文章を読む場合、確かに文字数も問題だが、それよりも問題となるのは「モニターの大きさ」「文字の大きさ」「書体」だろう。携帯電話程度の画面では、400字はおろか100字でもツラい。しかし、19インチCRTとかだったら、1000字程度までだったらそんなに気にならないと思う。

一覧性ってのは結構大事で、視点の移動だけで前後の文章を行ったり来たりできるかどうかが、読みやすさと理解しやすさに大きく関わってくる。いちいちボタン押してページめくったりスクロールしたりするのは、うざったいのだ。だから、画面の広さは非常に重要。*1

ただし、そこに絡んでくるのが「文字の大きさ」と「書体(フォント)」である。たとえ、画面が広くても、文字が7ポイントだったら、そりゃ、読みにくいわな。つーか、読めない。「書体」も問題で、いわゆる明朝体はモニター上では小さくなればなるほど読みにくい。webサイトでベースのフォントが明朝体になっているところを時々見るが、なかなか見辛いものがある。

まあ、適度な大きさ(だいたい12ポイント以上かな)であれば明朝体でもそんなにツラくはない。

あと、個人的に読みやすさ/読みにくさの基準としているのが、行間。行間が詰まっている文章はものすごく読むのがツラい。ちなみに、このブログの行間は120%。何もいじらない状態よりも20%だけ、行間が広い。

ふと思ったのだが、行間があるってことは「余白」があるってことだよね。余白の存在が読みやすさに影響を与えてるのかもしれない。行間だけでなく、上下左右の余白も含めてね。携帯やPDAは余白が皆無に近いもんね。その余裕の無さが妙な圧迫感を生むのではなかろうか。

つまりは、「適度な大きさの画面」と「適度な大きさのフォント」で、「適度な余白」があれば、それほど読みにくくは感じないのではないかと思う。携帯電話や電子ブックは、これらの要件を微妙に満たしていないから「読みにくい」となるのだろう。そしてそれは物理的に解消できない問題だから、上記の記事の「電子書籍を購入しない理由」になってしまう。

「読みやすさ」の要件は別にモニター越しに限ったことじゃない。研究発表でレジュメとか作る場合にも、「用紙一杯に小さい文字で詰め詰めで」書かれたら誰も読みはしないだろう。中身が優れていたとしても。

「読みにくい」ってのは「読む側」ではなく「読ませる側」が解消に努力すべきなのだ。

なんか、まとまんないけど、最後に「高橋メソッド」を置いておきますね。

*1:これは別の意味では、その自由さ加減が「読んでいる」という感覚を生み出すのではないかと思う。狭い画面だと、なんか「読まされている」感が強くなるような気がする。