ネ言 negen

たいしたことは書きません

真・難解な日本語6

リアル鬼ごっこ』映画化決定記念。
今回は特にテーマを設定せず、変な用例をあげつらってみよう。つか、もうまとめるのメンドクセーから単なる羅列。


といっても今までの王は自分の事より国の事、政治も何一つ問題なく、全ての住民がそんな法律がある事さえ、今までは忘れていたのだ。当然の様に王様に逆らう人間もいなければ処刑になった者もいない。今までは本当にどこの国もうらやむ程に平和な国だったのだ。

 (『リアル鬼ごっこ』(文芸社), p.13)
「今まで」多すぎ。



全国の町中全てに号外も出回り、それを手にした者は佐藤さんに関わらず、全ての人間が驚き唖然とし、全ての佐藤さんは恐怖に見舞われた。

 (同, p.32)
「全て」多すぎ。



二人は真っ暗な森の中へと入って行った……。

真っ暗だった。森の中は本当に真っ暗で視界が一気に閉ざされた。目の前の物しか確認できず、目を少しでも離せば愛がどの辺りにいるのかも見失ってしまう。それほど、森の中は真っ暗なのだ。

 (同, p.230)
「真っ暗」多すぎ。これらの例は「これ以上の単語が見当たらない程、豪華」と同じパターンだな。同じ単語を繰り返すことはうまく使えば効果的な表現になるのだが、これの場合、単に語彙が無いだけ。



本当に今の王国の技術力が優れているかがうかがえる。言ってみれば、これだけは時間の限られている上で一番手こずった。

 (同, p.56)
その間、翼は今でも鬼ごっこが実行されている事実が頭から離れていた。

 (同, p.69)
い、意味が分からん……。



一方その頃、翼も洋のアパートで新聞紙に目を通していた。

 (同, p.148)
普通に「新聞」でいいじゃないかよう。



倒れなかった洋はそこから体制を整えて (同, p.188)

ごっこ体制へと体を硬く引き締めた。 (同, p.221)
上は「体勢」、下は「態勢」ですな。体制は「国家・社会などの仕組み」。



翼の心境が大きく変化したのは彷徨い続けてから、その直後であった。

 (同, p.296)
一体いつなんだー。心境の変化点を時間軸上で示してくれ。



翼は頭が真っ白に混乱していて、思考回路も働かず、何が何だか今の段階ではさっぱり理解が出来ていなかった。茫然としてピクリとも動かなかった。

 (同, p.312)
どういう状態かさっぱり分かんねw はっ!? 翼の混乱具合を文章の乱れで表現するという斬新なテクニックか?(絶対違う



王子以外除く佐藤姓は誰一人としていなくなった……。

 (同, p.331)
これはネタバレで小説のラストの一文なのだが、いなくなった佐藤姓ははたして誰でしょう。「〜以外を除く」って、「責任は負いかねません」みたいだ。



蛇口を止めて (同, p.215)
いや、蛇口を止めてどうするw お前は水道工事か。



いちかばちってこの事かよ! (同, p.175)
えっとー、かばちたれ? 正解は「いちかばちか」ね。



何人の人間に愛されているかで人の価値は決まるのだ。と、これが恭子の哲学的理論。

 (同, p.67)
セオリーっすか。



茫然と立ち尽くしていた翼の脳裏に洋との思いで深い映像とセリフがはっきりと耳に聞こえていた。

 (同, p.189)
脳裏か耳かはっきりしろ!



思考回路がままならなかった。 (同, p.270)
お前の日本語がままならねえっ!!!


まだまだネタは尽きないねえ。